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今回はプロ野球選手のバッティング理論についてご紹介します。
これまで私がブログでご紹介させていただいた話と重複しますが、
今まで教わってきたこととは違う理論が展開されています。
ぜひ最後までご覧になってください。
イチロー選手のバッティング理論
日米通算、4367安打を誇るイチロー選手ですが、
その理論はこれまでの球界の常識を覆すものであり、
非常に目からウロコのような内容が多いです。
では、一つ一つ見ていきましょう。
振り子打法
イチロー選手が球界初のシーズン200安打を達成した1994年、
特徴的だったのは、イチロー選手の代名詞とも言える振り子打法でした。
当時はこの打法について否定的な意見が多く、
「イチローだからできる打法」と言われてきたほどです。
しかし、私の見解は違います。
振り子打法は、ヒットを打つのに特化した打法と言えるでしょう。
まず振り子打法と言うと、前足を大きく振り子のように振るのが特徴ですが、
イチロー選手は打席の一番うしろに立って、
打席の一番前までステップします。
このステップの広さのおかげで、
ミートできるゾーンが広くなるのです。
イメージとしては、このような感じになります。
速いボールで差し込まれそうな場合は
ステップを小さくして一番うしろで捉えますが、
遅いボールでタイミングを外されそうな場合は、
一番前のポイントで打ちます。
ここで一つ疑問点が浮かんできますが、
打席の一番前までステップした場合、
ステップ幅が広すぎて回転できないのでは?
と感じる人も多いのではないでしょうか?
その場合、イチロー選手は、
後ろの足を前に回転させながら前に移動させるという方法で
クリアしているのです。
(写真ではわかりづらいですが、最後の写真では軸足を前に移動させています。)
投手に対して胸を見せない
イチロー選手は自身の打撃について
スイングする際にできるだけ相手投手に対して
胸を見せないように心がけているそうです。
早い段階で胸が相手投手に見えてくると
それはすなわち泳がされているということであり、
胸をギリギリまで見せないことで、
ボールを引き付けてバッティングができるということなのです。
最短距離でバットを出さない
さきほどの「胸をできるだけ相手投手に見せない」という前提で話をすると
最短距離でバットを出してしまうと、
体の開きが早くなるとイチロー選手はおっしゃっています。
最短距離でバットを出す場合、
ステップした前足が地面についた瞬間、
ポンッとバットを出すイメージになるため
体の開きを我慢できないのです。
ではどうすればいいのか?
その場合、後ろを大きく取って、
アッパーの軌道でバットを出すことで
体の開きを我慢することができるのです。
しかしアッパー軌道でバットを出すことは、
これまでの野球界の常識から言えばタブーだったはず。
そう思われた方は、こちらの記事もぜひご覧になってください。
詰まることを恐れない
ボールを手元まで引きつけるとイチロー選手はおっしゃっていますが、
そうなると気になるのは、
ボールに詰まってしまうリスクです。
バッターはボールに詰まることを嫌がるもので、
詰まることはバッターの負けだという人もいるくらいですが、イチロー選手は違います。
イチロー選手は、
「詰まること自体は問題ない、泳がされることのほうが問題」
とおっしゃっているほどで、
詰まること自体は負けではないというのです。
実際のバッティングで仮に詰まってしまったとしても
バットへの力の入れ加減で、ファールにすることができます。
厳しいボールに対してはファールで逃げていくことで
甘いボールを逃さずに打つことができるのです。
みなさんもこの話を参考に、詰まることを恐れずに、
ボールを手元まで引き付けていきましょう。
青木宣親選手のバッティング理論
2005年にイチロー選手以来のシーズン200本安打を達成した青木宣親選手ですが、
そのバッティング理論も独特です。
バットをフラットに出す
元々、足の速さを生かすために上からバットを出して、
ゴロを転がして、内野安打を狙っていましたが、
そもそも最短距離で出していても、上手くミートできなかったそうです。
私の記事でもご紹介させていただきましたが、
上からバットを最短距離で出してしまうと、
ミート率が下がってしまうのです。
(トップから最短距離でバットを出すとボールの軌道と合わないためミート率が下がる)
投手のボールは、基本的に上から下に向かって飛んでくるため、
バットは下から上へ、もしくはバットをフラットに出すことで、ミート率が上がります。
青木選手もこれを意識してバット出すことによって、
ミートする確率が上がり、シーズン200本安打を達成できるようになったそうです。
バットの構えを下げる
このようにバットの軌道を意識することで、
その前段階でのバットの構えから変わったそうです。
元々高い位置でバットを構えていましたが、
ゴロを転がすことを意識し始めてから、
胸のマークのあたりまでグリップを下げました。
そうすることで、よりフラットにバットを出せるようになり、
ミート率が上がるのです。
複数のバッティングフォームを用意する
青木選手は不調になる期間を短くするために、
複数のバッティングフォームを使い分けています。
これは別の記事でもご紹介させていただきますが、
同じフォームで打ち続けることは、
微妙な変化に対して対応ができなくなる可能性があるのです。
まとめ
では今回のまとめです。
イチロー選手の打撃理論
・振り子打法
→速いボールから遅いボールにも対応が可能
・投手に対して胸を見せない
→胸をギリギリまで見せないことでボールを引き付けてバッティングができる
・最短距離でバットを出さない
→最短距離でバットを出そうとすると体の開きが速くなってしまう
→アッパーでできるだけバットをギリギリに出す
・詰まることを恐れない
→詰まることよりも、泳がされることのほうが問題
→詰まったとしてもバットへの力の入れ加減でファールで逃げることができる
青木宣親選手の打撃理論
・バットをフラットに出す
→足の速さを生かすために上からバットを振り下ろしていたが、上手くミートできなかった
→ボールは上から下へ飛んでくるため、フラットもしくは下から上に出すことで上手くミートできる
・バットの構えを下げる
→フラットにバットを出すためにあらかじめバットの位置を下げる
・複数のバッティングフォームを用意する
→複数のバッティングフォームを使い分けることで、不調の期間を短くできる
今回は、イチロー選手、青木選手のバッティング理論をご紹介させていただきました。
これまでの野球理論を覆すような内容でしたが、
みなさんも自分で試行錯誤しながらバッティングを試してみてください。
今後もお役立ち情報をご提供させていただきます。
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